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映画『クリミナル  2人の記憶を持つ男』2017年2月25日(土) 新宿バルト9他、全国ロードショー

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INTRODUCTION

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STORY

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CAST

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STAFF

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PRODUCTION NOTES

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INTRODUCTION

INTRODUCTION

予測不可能な驚きと濃密なスリルに満ちたタイムリミット・スパイアクション

 言うまでもなく“記憶”とは、私たちの心に刻まれたさまざまな過去のイメージである。生涯忘れえぬ愛おしい思い出や、他の誰にも知られたくない恐ろしい秘密など、人間の心理と行動に多大な影響を与える記憶という題材は、『メメント』や“ボーン”シリーズのようなサスペンス&アクションから、『エターナル・サンシャイン』『きみに読む物語』といったラブ・ストーリーまで多彩なジャンルの大ヒット作で扱われてきた。そのミステリアスでエモーショナルなモチーフを、不穏な現代社会におけるCIAとテロリストの熾烈な攻防のドラマに組み込み、予測不可能な驚きと濃密なスリルを呼び起こすタイムリミット・スパイアクション、それが『クリミナル 2人の記憶を持つ男』だ。

 CIAロンドン支局のエージェント、ビルが重大な極秘任務の最中に死亡した。彼は米軍の核ミサイルさえも遠隔操作可能な恐るべきプログラムを開発した謎のハッカー、ダッチマンの居場所を知る唯一の人物だった。巨大なテロを阻止するためにダッチマンを捜し出す最後の手段は、脳手術によってビルの記憶を他人に移植すること。その移植相手に選ばれたのは、幼い頃に父親から受けた虐待が原因で人間的な感情や感覚を失ってしまった凶悪な死刑囚ジェリコ。手術は成功するが、ロンドンの街へ逃走したジェリコは、自分自身と正義感あふれるビルの“2人の記憶”に引き裂かれながら、テロリストとの壮絶な闘いに巻き込まれていくのだった……。

凶悪な死刑囚と正義感あふれるCIAエージェント、対照的な“2人の記憶”に引き裂かれる男の壮絶な闘い

 人がこの世を去ったら永遠に失われてしまうはずの固有の記憶を、もしも禁断の脳外科手術によって移植することができたら……? そんな大胆なアイデアを盛り込んだ本作は、オープニングから圧倒的なテンションで観る者の心を捉えて離さない。国際秩序が崩壊しかねないテロの脅威を壮大なスケールで見せるとともに、死亡したCIAエージェントの記憶の“継承者”に指名された死刑囚ジェリコの想像を絶する運命をエモーショナルに描き出す。奇抜な設定にもかかわらず徹底的にリアルなタッチを追求した映像世界は、迫真のサスペンスと生々しい臨場感がみなぎるスパイアクションに仕上がっている。

 “2人の記憶を持つ男”ジェリコを演じるのは、ハリウッドのスーパースターから円熟の演技派へと転身したケヴィン・コスナー。道徳心のかけらも持たず、人を愛したことすらなかったジェリコが、ビルの記憶の影響を受けて未知の温かな感情に目覚め、新たなアイデンティティーを探し求めていく姿を荒々しくも繊細に体現した。とりわけ記憶が失われゆく48時間のタイムリミットが極限の緊迫感を高めるクライマックス、人間らしい人生を取り戻すために最後の闘いに身を投じるジェリコの決断は、観る者の胸を熱くせずにおかない。

 コスナーの脇を固めるキャストにも、ハリウッドのトップスターと実力派の大物が揃った。捜査に執念を燃やすCIAロンドン支局長クウェイカーに『ダークナイト』『裏切りのサーカス』のゲイリー・オールドマン、記憶の移植手術を行う脳外科医フランクスに『ノーカントリー』『ジェイソン・ボーン』のトミー・リー・ジョーンズが扮し、持ち前の重厚な存在感を発揮する。また『デッドプール』で世界中を熱狂させ、今まさに旬の俳優であるライアン・レイノルズが、観る者に先読みを許さないストーリーの鍵を握る意外な役どころで登場し、2017年公開の超大作『ワンダーウーマン』の主役に抜擢されたガル・ガドットの美しさも特筆もの。さらに実録犯罪映画『THE ICEMAN 氷の処刑人』における確かな演出力が絶賛されたアリエル・ヴロメン監督が、サスペンスフルなスパイアクションと心揺さぶるドラマを見事に融合させている。

STORY

 CIAロンドン支局のエージェント、ビル・ポープ(ライアン・レイノルズ)が、極秘任務の最中に非業の死を遂げた。それを知った支局長のクウェイカー(ゲイリー・オールドマン)は動揺を隠せない。ビルは米軍のあらゆる兵器を思うがままに遠隔操作し、核ミサイルさえも発射できるプログラムを持つ謎のハッカー、ダッチマン(マイケル・ピット)の居場所を知る唯一の人物だったのだ。世界の秩序を守るために何としてもダッチマンを捜し出し、恐るべきプログラムを回収する必要に迫られたクウェイカーは、記憶の移植実験を研究中の脳外科医フランクス(トミー・リー・ジョーンズ)に協力を要請する。

場面写真

 フランクスがビルの記憶を移植する相手に選んだのは、アメリカ国内で収監中の死刑囚ジェリコ・スチュワート(ケヴィン・コスナー)。幼い頃、父親の虐待によって脳の一部を損傷したジェリコは、他者への思いやりや罪悪感といったあらゆる感情を失っており、彼の未発達の脳は新たな記憶を植え付けるのにうってつけだった。イギリスの空軍基地へ身柄を移されたジェリコは、そこでフランクスの手術を受け、死亡したビルの脳神経細胞を移植される。

 クウェイカーは意識を取り戻したジェリコからダッチマンの情報を聞き出そうと執拗な尋問を行うが、自分の置かれた状況を把握できないジェリコはしきりに頭の痛みを訴え、「何も思い出せない」とつぶやくばかり。手術が失敗したと判断したクウェイカーは、部下に用済みとなったジェリコの始末を命じる。ところがジェリコは車での移送中に暴れ、自分の死を偽装して逃走に成功した。

場面写真

 ファストフード店で空腹を満たし、数名の若者を叩きのめして車を強奪したジェリコは久々の自由を満喫するが、またもや頭部の激痛に見舞われ、まったく見覚えのないイメージが脳裏にフラッシュする。それはまさしくフランクスが移植したビルの記憶の断片だった。その記憶に導かれるようにしてロンドンの住宅街にあるビルの自宅に忍び込んだジェリコは、彼の美しき妻ジル(ガル・ガドット)をビニールテープで拘束するが、奇妙な懐かしさを伴う切ない感情がこみ上げてきて、わずかな金品のみを奪ってその場を立ち去る。

 その後もジェリコの脳裏にはビルの記憶が次々と甦り、自分自身とビルの記憶の狭間で引き裂かれたジェリコは、頭部の痛みに耐えかねてフランクスに助けを求め、「ビルの人格が君の行動に影響している。あと48時間でビルの記憶は消えるだろう」と告げられる。そしてクウェイカーに拘束されたジェリコは、大金と引き替えにダッチマンの捜索に協力することになった。

場面写真

 そんなCIAの動向を密かに監視している人物がいた。冷酷無比のスペイン人テロリスト、ハイムダール(ジョルディ・モーラ)である。ダッチマンのプログラムを手に入れ、国際社会を大混乱に陥れようともくろんでいるハイムダールは、部下のエルサ(アンチュ・トラウェ)にジェリコを襲わせる。一方、ロンドンの某所に身を潜めているダッチマンは、CIAやハイムダールを信用できず、ロシアに亡命の取引を持ちかけていた。

 エルサの襲撃から逃れる際に大ケガを負ったジェリコは、再びビルの自宅を訪れ、ジルとその幼い娘エマと心を通わせる。それは悲惨な少年時代からずっと荒んだ日々を過ごし、人を愛した経験もないジェリコにとって、初めて人間らしい温もりを実感した時間だった。しかし皮肉にも、ジェリコの脳からビルの記憶が失われるタイムリミットは刻一刻と迫っていた。

場面写真

 翌朝、ジェリコは新たな記憶に突き動かされてロンドン大学に向かうが、ハイムダール一味によってジルとエマの母子を人質に取られ、ダッチマンの居場所を突き止められてしまう。もしもダッチマンのプログラムがハイムダールの手に渡れば、またたく間に世界は核ミサイルの脅威にさらされることになる。その悪夢は、今まさに現実のものになろうとしていた。

 図らずも人類の命運を託され、最後の闘いに身を投じたジェリコは、ハイムダールのテロを阻止することができるのか。そして、かけがえのない存在となったジルとエマを救出し、自らの人生を取り戻すことができるのか……。

ケヴィン・コスナー [ジェリコ・スチュワート]

Profile

インディペンデント映画への出演をきっかけに映画界でのキャリアをスタート。その後、数々の映画に端役で出演、着実に大作出演への階段を上る。代表作は、『アンタッチャブル』(87)、『フィールド・オブ・ドリームス』(89)、『JFK』(91)、『ロビン・フッド』(91)、『ボディガード』(92)、『パーフェクト・ワールド』(93)、『ワイアット・アープ』(94)など多数。監督としても才能を発揮し、『ダンス・ウィズ・ウルブス』(90)では、プロデュース、監督、出演をこなし、アカデミー賞で最優秀作品賞ならびに最優秀監督賞をはじめとする7つの賞に輝いた。近年は、ワーナー・ブラザース製作『マン・オブ・スティール』(13)でスーパーマンの育ての親ジョナサン・ケントを演じ、パラマウント映画がトム・クランシーの人気シリーズをリブートした『エージェント:ライアン』(14)でクリス・パインと共演し円熟味ある脇役を演じ、演技・活躍の幅を広げている。

Interview

自身のキャラクター:ジェリコ・スチュアートについて
何層も折り重なっているプロジェクトには必ず引き寄せられてしまうんだ。今回のストーリーは、まさにそれだったからね。アクション映画であることは疑う余地もないが、一番関心をそそられたのは僕が演じる役柄の複雑性、自分の体験と折り合いをつけていくなか、ジェリコの中で生じる混乱と動揺だった。ジェリコが登場するのは、人生の大半を過ごしてきた刑務所だ。子供の頃の負傷が原因で社会病質者となった彼は、自分のしていることが悪事だということを理解できない。ただ反応してしまうんだ。それが暴力的な時があれば、ユーモアに満ちている時もある。あまりにも予測不可能なため、刑務所でも、誰にも近づくことを認められていなかった。ところが、手術を受けた後は、自分自身とビル・ポープとの間を行ったり来たりするようになってしまう。何が何だか分からない状態で、突然、物事を理解してしまったり、あらゆるレベルで、かつて経験したことのない感情が芽ばえてしまったりする。その演じ方を考え出さなくてはならなかった。アリエルは、僕がジェリコ役に適任だと強く確信していた。何度も鏡を見ながら、 「どうして僕なんだ?」って考えたよ。僕は、ケヴィン・コスナーだ。カウボーイだ。野球好きだ。でも、アリエルから見ると違っていたんだよ。その確信のおかげで、監督としての彼にあそこまで応えることができた。アリエルは、別の監督ならしなかったであろう何かをもたらしている。この作品にあふれている“アリエル・エネルギー”は、間違いなく彼の象徴になるだろう。

ゲイリー・オールドマン[クウェーカー・ウェルズ]

Profile

1979年より舞台俳優としてキャリアをスタートし、25年以上にわたり多くの超大作に出演してきた世界的俳優。代表的な役に、『ハリー・ポッター』シリーズのシリウス・ブラック『バットマン』シリーズのジム・ゴードン警部補、『レオン』(94)で演じた汚職刑事ノーマン・スタンフィールドなど。 同世代の俳優の中ではトップレベルと目され、世界的に知られるアイコン的存在として広く尊敬を集めているだけでなく、過去20年間において史上最も多くのヒット作への出演を果たした輝かしい実績を持つ。2011年には、往年の優れた業績に対してエンパイア・アイコン賞が贈られた。ジョン・ル・カレの小説「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」を映画化した『裏切りのサーカス』(11)において主人公のスパイ、ジョージ・スマイリーを演じ、アカデミー賞および英国アカデミー賞で主演男優賞部門にノミネートされた。

Interview

ケヴィン・コスナーとの共演について
ケヴィンのことは、俳優としても、監督としても愛しているからね。今回は、ケヴィンがこれまで演じてきたものとはかけ離れた役柄だから、確実に今まで見たことのない彼が見られる。ケヴィン、そして、トミー・リー・ジョーンズと「JFK」で共演してから25年たった今、もう一度共演できて、本当にワクワクしたよ

自身のキャラクター:クウェーカー・ウェルズについて
クエーカーは、悪人を追う仕事にこの上なくたけているが、どんどんひねくれた考え方をするようになってしまった人だ。悪人の追跡に長い時間を費やしてきた彼が今追っているのは、米中央軍司令部をハッキングしたダッチマンと呼ばれているコンピューターの天才だ。ダッチマンを探し出すカギとなるのがジェリコなのだけど、イラつくことに必ずジェリコに一歩遅れをとってしまうんだ。

トミー・リー・ジョーンズ[フランクス医師]

Profile

アカデミー賞を受賞しているアメリカを代表する俳優のひとり。テレビドラマで経験を積み、ケヴィン・コスナー、ゲイリー・オールドマンと共演した『JFK』(91)で注目を集め、リソン・フォードと共演した『逃亡者』(93)でアカデミー賞助演男優賞を受賞し、その後は『メン・イン・ブラック』シリーズ、『ナチュラル・ボーン・キラーズ』(94)、『スペース・カウボーイ』(00)、『ノーカントリー』(07)、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(11)、『終戦のエンペラー』(12)、『ジェイソン・ボーン』(16)と長きに渡り活躍を続け、05年に製作・監督・主演した『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』ではカンヌ国際映画祭にて男優賞を受賞している。

Interview

ケヴィン・コスナーとの共演について
ケヴィンは実際、二人のキャラクターを演じているようなものだったからね。僕から見て、本当にすばらしい仕事をしていたよ。ある人の脳を別人の体に入れるというのは、昔からあるストーリー構造だ。ところが、ケヴィンは独自のアプローチをとっていた。彼の手にかかると、真新しく見えてしまうんだよ。

自身の演じたフランクス医師について
フランクス医師はかなり受け身のキャラクターで、大いに楽しみながら演じさせてもらったよ。めったにない役柄だったからね。

ガル・ガドット [ジル・ポープ]

Profile

テルアビブ出身。ミス・イスラエルに選出され、2004年のミス・ユニバースに出場。その後まもなく俳優に転向し、現在、ハリウッドからのオファーが絶えない急成長中の女優。ザック・スナイダー監督、ベン・アフレックとヘンリー・カヴィルが共演した『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(16)で、伝説のヒロイン、ワンダーウーマンを演じ、2017年には主演となる『ワンダーウーマン』の公開が控えている。2009年、ユニバーサル映画の『ワイルド・スピード MAX』で俳優ヴィン・ディーゼルを誘惑するジゼル役を演じ、アメリカにおける長編映画デビューを果たす。続く『ワイルド・スピード MEGA MAX』(11)、『ワイルド・スピード EURO MISSION』(13)にも同役で出演している。

Interview

自身のキャラクター:ジル・ポープについて
ジルは、ビルとは心地よい暮らしさえできればいいと考えていたのよ。意思疎通がうまくはかれなくても、夫との暮らしを続けていたのは心地よかったから。でも、その夫が亡くなってしまうと、真実のために闘うという選択をする以外なかったの。私のキャラクターは、自分に関するこまごまとしたことまで全部知っている赤の他人と、突然直面することになるのよ。あらゆるレベルでいろいろなことが起きるから、ジルは当惑するばかりだし、観客はドキドキハラハラでしょうね

ケヴィン・コスナーとの共演について
ケヴィンが彼自身の魅力をジェリコという極悪なキャラクターにもたらしてくれた本当にすばらしい俳優。作品が終わるまでに驚きの変貌を遂げているの。 *見出し的に入れるほうが良いかも知れません。

ライアン・レイノルズ

Profile

カナダ出身。カナダで『Hillside』(90)に出演し俳優のキャリアをスタートさせる。その後、グレン・クローズ主演の『アーミー・エンジェル』や『In Cold Blood』で小さな役を演じる。その後一旦俳優の道を諦めることもあったが、アメリカに渡り2004年の『ブレイド3』で鍛え上げた肉体を披露し注目を集めるようになる。
その後、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(09)、『グリーン・ランタン』(11)のアメコミ作品や、『[リミット]』(11)などの実験的映画、サンドラ・ブロックと共演したラブコメ『あなたは私の婿になる』(09)など、意欲的に幅広いジャンルの映画に出演。そして2016年の『デッドプール』に主演し世界的大ヒットを記録。今、最も注目を集める俳優のひとりとなる。

アリス・イヴ[マルタ・リンチ]

Profile

名門オックスフォード大学を卒業後、ロンドンとロサンゼルスを拠点に、映画、テレビ、舞台で活躍。
2006年に、トム・ハンクスがプロデュースを手掛けた『Starter for Ten』でジェームズ・マカヴォイやベネディクト・カンバーバッチと共演、2008年にはブロードウェイに進出。ロンドンのウェストエンドで上演され、批評家たちに絶賛された舞台『ロックンロール』に出演した。翌、2009年公開のJ・J・エイブラムス監督作で『スター・トレック イントゥ・ダークネス』では、キャロル・マーカス博士の役で出演した。

マイケル・ピット [ヤン・ストローク/ダッチマン]

Profile

アメリカ出身の俳優、作家、映画監督、プロデューサー、ミュージシャン。
観る者に強い印象を残す迫真の演技に定評があり、アカデミー賞やカンヌ国際映画祭の常連でもあるマーティン・スコセッシやガス・ヴァン・サント、ベルナルド・ベルトルッチ、ミヒャエル・ハネケ、ラリー・クラークなど有名監督の作品に度々起用されている。代表作に『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』(01)、『ドリーマーズ』(03)、『ファニーゲーム U.S.A.』(07)。また、『甲殻機動隊』(17)では、スカーレット・ヨハンソンとの共演が決まっている

アマウリー・ノラスコ[エステバン・ルイザ]

Profile

プエルトリコ出身。大学で生物学を学び、医学部への進学を予定していたが、周囲の勧めもあり演技の道へ進む。
その後ニューヨークに進出、『CSI:2 科学捜査班』(01) 、『ER IX 緊急救命室』(02)などTVドラマを経て、大ヒット映画『ワイルド・スピード X2』(03)で初の大役となるオレンジ・ジュリアス役を射止める。他出演作品に、マイケル・ベイ監督『トランスフォーマー』(07)、キアヌ・リーヴスやフォレスト・ウィテカーと共演したデヴィッド・エアー監督『フェイク シティ ある男のルール』(08)などがある。

ジョルディ・モリャ[ハビエル・ハイムダール]

Profile

スペインを代表する俳優のひとり。ビガス・ルナ、ペドロ・アルモドバルなどスペインを代表する監督の作品に出演した後、ジョニー・デップ主演の『ブロウ』(01)でハリウッドに進出し。その後も、『バッドボーイズ2バッド』(03)、『エリザベス:ゴールデン・エイジ』(07)、『ナイト&デイ』(10)、『リディック:ギャラクシー・バトル』(13)、『アントマン』(15)に出演。また映画監督として2本の短編映画を監督し、作家として2冊の本を書き上げ、画家として個展を開催するなど、多彩な才能を発揮している。

STAFF

アリエル・ヴロメン[監督]
アリエル・ヴロメン[監督]

イスラエル系アメリカ人の映画監督。ライオンズゲートやサミット・エンターテインメント、ミレニアム・フィルムズ、ワーナー・ブラザースなど大手映画制作・配給会社によるプロジェクトにクリエイターとして参加。マイケル・シャノン、ウィノナ・ライダー、ジェームズ・フランコ、レイ・リオッタ、クリス・エヴァンス、スティーヴン・ドーフ出演の『THE ICEMAN 氷の処刑人』(12)では脚本と監督を手掛け、高い評価を得た。この他の監督作品に、ジェラルド・バトラー主演の『Jewel of the Sahara』(01)、コリン・ハンクス、エリック・バルフォー、ローレン・ジャーマン出演の『ザ・カオス』(05)、マリサ・トメイ、クレイグ・ビアーコ、レジーナ・ホール出演のサイコスリラー『Danika』(06)がある。現在は、自ら設立した製作会社スマトラ・フィルムズのあるロサンゼルスを拠点とし、数多くの映画やドキュメンタリー作品の製作に取り組んでいる。

【作品の魅力について】

感受性や真の感情をまったく持ち合わせていない男が驚くべき旅路を歩むことになる感情的なストーリーが壮大なサスペンスと数々のアクションで取り囲まれているところ。そこに心の底から魅力を感じた。同時に、スパイアクションの大作だ。車、ヘリコプター、巨大な軍用輸送機400型を使った壮大な一連のアクションシーンがあるし、壮絶な戦闘シーンもあるから、大興奮だよ。現代の観客は、スリル満点の大爆発や車の衝突シーンを超える何かを求めていると確信している。ジェリコが別人に成長していく特異な旅路に、ノンストップ・アクションシーンと同じくらいの興奮を味わってもらえると思う。

デヴィッド・ワイズバーグ & ダグラス・S・クック[脚本]

共に脚本家。2人での共作が多く、代表作にマイケル・ベイ監督、ニコラス・ケイジ、ショーン・コネリー、エド・ハリスが出演した大ヒット作品『ザ・ロック』(96)、トミー・リー・ジョーンズ、アシュレイ・ジャッド共演の『ダブル・ジョパディー』(99)。
ダグラス・S・クックは2015年に亡くなっており、本作のエンドロールに彼へのメッセージが添えられている。

【作品の魅力について】
現代版フランケンシュタインのようなコンセプトだ。著しい損傷を負ったモンスターが記憶移植の効果を介して人間性を実際に取り戻し始めたらどうなるのだろうというアイデアに興味をそそられたんだ。犯罪者がCIAエージェントの記憶に結びついている感情を持ち始めたらどうなるのだろう?幼い頃に損傷を負ったジェリコのような人が…それは彼の中で起きる革命だ。ストーリーの展開とともに、このとんでもない男が心と魂を発見していく旅路に観客をいざなうことが、僕らにとっての本作品の魔法なんだよ。脚本製作においては、壮大なアクションシーンと同時に、このキャラクターの変貌にも重点を置いたんだ。

アヴィ・ラーナー[製作総指揮]

イスラエル出身の映画プロデューサー。テルアビブの映画館で働き始め、その後南アフリカに渡り映画製作を開始、その後アメリカに渡り、キャノン・フィルムズを経て、現在はミレニアム・フィルムズの代表に就任している。ジャン=クロード・ヴァン・ダム、スティーブン・セガール、ドルフ・ラングレンなど80~90年代に活躍したアクションスターを起用したアクション映画を主に製作している。20年ぶりの続編となった『ランボー/最後の戦場』(08)や、歴代アクションスター共演で話題となった『エクスペンダブル』シリーズでは、シルヴェスター・スタローンを主演に起用し大きな成功を得ている。 主なプロデュース作品に『エンド・オブ・ホワイトハウス』(13)、『エンド・オブ・キングダム』(16)、『メカニック』シリーズ、スティーブン・セガールの”沈黙”シリーズなど多数。

マシュー・ジェームズ・オトゥール[プロデューサー]

リドリー・スコット監督のアカデミー賞受賞作品『グラディエーター』(00)、『リトル・ダンサー』(00)、『ブラックホーク・ダウン』(01)、『トロイ』(04)、『エクスペンダブルズ』シリーズ、『ランボー 最後の戦場』(08)、『アベンジャーズ』(12)、『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』(13)、シルヴェスター・スタローン脚本、ジェイソン・ステイサム主演の『バトルフロント』(13)、エミー賞を受賞したスティーヴン・スピルバーグ/トム・ハンクス制作のHBOテレビドラマシリーズ『バンド・オブ・ブラザース』(01)など、映画/TV業界で数多くの作品をプロデュースしている。

マーク・ギル[プロデューサー]

ミラマックス・フィルムズの代表、ワーナー・インディペンデント・ピクチャーズ、ミレニアム・フィルムズの代表を歴任し、現在は、共同設立したインディペンデント系映画制作・出資会社ザ・フィルム・デパートメントのCEOに就任している。特これまで、映画業界で25年にわたるキャリアを持ち、プロデュースした作品の合計興行収入は10億ドルを超え、アカデミー賞に11回ノミネートされた実績を持つ。携わった主な作品に『レナードの朝』(90)、『ターミネーター2』(91)、『パルプ・フィクション』(94)、『トレインスポッティング』(96)、『イングリッシュ・ペイシェント』(96)、『ライフ・イズ・ビューティフル』(97)、『恋におちたシェイクスピア』(98)、『グッドナイト&グッドラック』(05)など多数。

クリスタ・キャンベル[プロデューサー]

ラティ・グロブマンとキャンベル-グロブマン・フィルムズ社を共同設立し、ハリウッドスタジオと組んで大作をプロデュースしている。代表的なプロデュース作品は、『THE ICEMAN 氷の処刑人』(12)、『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』(13)。2014年にエミー賞ドキュメンタリー製作特別貢献賞にノミネートされた『Brave Miss World』(セシリア・ペック監督)など。また、ジョージ・A・ロメロ監督の『死霊のえじき』のリメイクである『デイ・オブ・ザ・デッド』(08)、リーヴ・シュレイバー、ナオミ・ワッツ共演の『The Bleeder』(16)などのプロデュースを手がけている。

ブライアン・タイラー [音楽]

70本を超える映画音楽を手掛けている映画音楽を代表する作曲家のひとり。『アイアンマン3』(13)、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(13)、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(15)、『ワイルド・スピード SKY MISSION』(15)などのメガヒット作品の音楽を手がけており、これらの作品ではロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ハリウッド・スタジオ交響楽団を指揮した。これまで手掛けた映画作品の全世界における興行収入合計額は95億ドルを超える。ユニバーサル・ピクチャーズの新しいオープニングロゴ音楽のアレンジ・指揮を担当し、同スタジオ100周年記念のテーマ曲を作曲。また、マーヴェル・スタジオのオープニングロゴ音楽も作曲している。本作では主題歌『Drift and Fall Again』を共作し、Madsonik名義でローラ・マーシュと共演している

PRODUCTION NOTES

悪にして、最後の希望。 ジェリコ・スチュアート

悪にして、最後の希望。 ジェリコ・スチュアート

身も凍るような犯罪ストーリー、「THE ICEMAN 氷の処刑人」(12)で一躍注目を集めたアリエル・ヴロメン監督は、本作のアクションの中にハイブリッドをつくりだすチャンスを見いだしていた。ハラハラさせられる心理戦と奇想天外なサイエンスフィクションの要素を典型的な猫とネズミのスパイゲームに融合させるのだ。特に心をひかれたのは、このストーリーの主軸となるアイデアで科学的に物議を醸している記憶移植、人の最も内なる個人的な感覚、希望、想起を赤の他人の脳に閉じ込める手段だった。記憶喪失や記憶障害を取り上げたスリラー映画は昔から多々あるが、このストーリーは真逆のアプローチをとっている。本作は記憶を得たことによって、テロリストと対峙することになり、自分の考えていた自分の根本が覆されてしまう男のストーリーだ。

そんな主人公、ジェリコ・スチュアートを演じるのは、数々の受賞歴を誇るケヴィン・コスナーだ。コスナーは、一度に2つの心をもつジェリコを演じなくてはならなかった。百戦錬磨で冷酷、どんなことでもやれる犯罪者の心と、善人であることを生き甲斐に、愛国心と家族愛に満ちたスパイの心を、一人の男の揺れる心中で融合させる方法を見いださなくてはならなかった。しかし、プロデューサーのアヴィ・ラーナーは、当初から、この複雑な役柄にコスナーを起用したいと考えていたと言う。「ケヴィンは、真の映画スターだ。ジェリコは、過去が原因でひどく壊れていて、本当に恐ろしい男であると同時に、ビル・ポープの記憶を得ることによって、好感の持てる、有能な男である必要もあった。ケヴィンは、この真逆なキャラクターを融合させるのは難しいと考えていたけど、まさに適任だったんだよ。」 アリエル・ヴロメンは、彼以上の選択は想像できなかったとし、こう述べている。「好感度の高い、魅力的な役柄を演じるケヴィンは見慣れてしまった。だから、一度、ボロボロにしてから、その魅力を再び披露することができたら最高だと思ったんだ。唯一の課題は、あそこまでたちの悪い、怒りに満ちた、粗野で凶暴な人間にケヴィンがなれるのかという点だった。でも、実に見事に演じてくれたよ。彼の演じる二面性には説得力があったし、ジェリコの旅路のあらゆる精神的レベルに達することができていた。こんな役を演じるケヴィンを見られるなんて誰も想像していなかっただろうから、彼を起用できたことは本当に監督冥利に尽きるんだ。」

アイデアの背景:Humanity 2.0

アイデアの背景:Humanity 2.0

本作の背景にある、未来的でありながら、科学に基づいているコンセプトを編みだしたのは、数あるヒット作の中でも、大ヒットを博した脱獄スリラー『ザ・ロック』の脚本を手がけた、ダグラス・S・クックとデヴィッド・ワイズバーグの脚本チームだった。クックとワイズバーグが興味をそそられていた、神経生物学、脳の構造、人工知能に関する最先端の研究によると、人の内に秘められている心を形成するプロセスのマッピングが近い将来可能になり、意識そのものをある人間の心から機械へ、あるいは、別の人間にですら、移植することが可能になるかもしれないというのだ。これを、Humanity 2.0の開発と称する人もいる。

ワイズバーグは、今後の科学革命と人工知能がいかに人類を永遠に変えることになるのかに関して大胆な予測をしているコンピューター科学者、兼発明家の名を引き合いに出し、「僕らは、未来学者、レイ・カーツワイルの研究に大きな関心を抱いているんだよ。カーツワイルは、人類としての僕らが誰であり、何であるのかについて、いろいろと語っている。彼の抱いているコンセプトは、人は自分の記憶の総和に過ぎず、記憶は脳内の接続に過ぎないのだから、その接続を完全にマッピングする方法さえ見つけられれば、別の媒体内で再製できるはずだというものだ。これが僕らの着想の一部となった。ただ、僕らが本作品のために選んだ媒体はコンピューターではなく、人間だったから、“記憶移植”という、この上なく興味深いアイデアにたどり着くことができたんだよ。この技術は、すぐそこまで到来しているし、僕らは、実現可能な段階まで来ていると確信している。」

脚本家の2人は、リサーチを徹底的に行い、本作の中でジェリコに施された手術の初期段階を研究している科学者らを探し出した。すでに、動物の脳神経細胞に対する遺伝子導入は達成し、人の脳神経細胞、遺伝子発現状態、電子科学的シグナルの包括的マッピングに着手していることから、神経系操作という勇猛果敢な新世界の到来が見えてきている。

ワイズバーグは言う、「製作の準備段階でかなりのリサーチをした。アリエルは、まさにこの研究をしている日本人科学者から話を聞くのに相当の時間を費やしていた。だから、いつか現実の世界で起こり得ることに限りなく近い話なのさ。科学的には、新鮮かつ発展途上かもしれないが、アイデア的には、記憶を消失した人のアイデンティティーから、死者をよみがえらせるという夢に至るまで、人が時代を超えて興味をそそられ続けてきた不朽のテーマだと言える。これが製作チームの想像力をかき立て、かつてないキャラクターを思い描き始めたきっかけになった。前頭葉の著しい損傷が原因で、凶暴な激しい怒りに駆られ、他人に対する感情を一切もたない犯罪者…彼は命懸けの逃走をしている間に、突然、人間としての深い感情を抱く初めてのチャンスを得ることになるんだ。」

記憶移植手術室” 物語の現場が出来るまで

“記憶移植手術室” 物語の現場が出来るまで

国際スパイやハッカー、独裁者らが潜む裏の世界に足を踏み入れたジェリコは、初めて訪れるにもかかわらず何故かなじみ深いロンドンの街をさまよう。この世界観を具現化するに当たり、ヴロメン監督は撮影監督デイナ・ゴンザレス(テレビドラマ版『FARGO/ファーゴ』でエミー賞にノミネート)やプロダクションデザイナーのジョン・ヘンソン(『戦場からのラブレター』、『BOY A』)、衣装デザイナーのジル・テイラー(『マッチポイント』、『エージェント:ライアン』)らと協力し、あらゆるディテールにこだわった。最も力を入れたのが、強制的にジェリコにポープの記憶を移植する秘密の手術室づくり。「本作の中でも、実現するのに一番苦労した場所です」と、ヘンソン。「手術を段階ごとに入念にリサーチし、計画を立てたうえで行わねばなりませんでした。極限までリアリズムを追求したかったのです。手術に使用する器具は、すべてケヴィンにぴったり合うものにする必要がありました。そこでケヴィンの頭部3Dスキャン画像を撮影、さらには3Dプリンターでプラスチック製の頭蓋骨縮尺模型まで作り、それをもとにヘッドブレースや挿入器具などを製作したのです。セットにはアドバイザーとして脳外科医が常駐。また、神経科の看護婦が現場スタッフや俳優たちをサポートしました」 また、自家発電式の手術室は、病院内ではなく秘密の倉庫内に設置する必要があり、即席の「無菌室」づくりのためのリサーチがおこなわれた。「軍では、戦地の非衛生的な環境でも手術ができるよう、可動式の衝立を使用していることがわかりました。通常のものは透明なプラスチック製なので、映画にもぴったりです」ロンドン中を探し回った末、ヘンソンは手術室の撮影に格好の場所を見つけた。長らく使用されておらず、さびれた工業的空間と化したハームズワース・クウェイ社の印刷工場である。「軍仕様の可動式無菌室を組立て、この荒廃した古い印刷工場の真ん中に設置しました。無菌の手術室を取り囲む不潔な環境という組み合わせが、視覚的にも大変おもしろい効果を上げていたと思います。」

誰も見たことのないロンドン

誰も見たことのないロンドン

ヴロメン監督は、映画の舞台となるロンドンに対して極めて明確なヴィジョンを抱いていた。それは、手垢のついた描き方を避けるというもの。「これまで見たことのないようなロンドンを描くために、ロンドン市民にさえ知られていない場所で撮影しようと思いました」と、監督は語る。「整備されておらず、粗野で、不潔で――だからナイツブリッジとケンジントンを避けて、あまり知られていないエリアに狙いを絞り、あっと言うような場所を探し出しました」。監督お気に入りのシーンは、ジェリコがセントラル・ロンドンの有名なバラ・マーケットをぶらつきながら、数年ぶりの自由を味わうというもの。「ジェリコが自分の感覚に任せて自然に進んで行く姿を見たかったので、台本には何の説明も載せませんでした」と、ヴロメンは説明する。「目にするものや匂いが、自分の知らない記憶と結びつき、これまでとはすべてが違って見える――非常に印象的なシーンになったと思う。」 他にもロンドンで多くのシーンが撮影された。「この街で、前人未到のことに挑戦したかったのです」と、ヘンソンは語る。「たとえば、ボートの通行に合わせて門のように開閉するイーストエンド地区の跳ね橋、コンノート橋の存在を知った時のこと。これまで、この橋で映画が撮影されたことはないと言うので一同大興奮し、橋の上で銃撃戦をおこなった後、車もろとも川に突っ込むシーンを思い付きました。事前に入念に計画を立て、幾つもの許可を取り付ける必要がありましたが。また、橋の縮尺模型を作り、何度も計画を打ち合わせました。 個人的には、本作中、最高のアクションシーケンスになったと思います。」撮影場所は、多岐にわたった。ロイヤル・ヴィクトリア・ドックにあるミレニアム・ミルは、オープニングに登場するビル・ポープとハイムダールの手下たちによる銃撃戦の舞台に。七王国時代には王の領地だったとされる自然豊かなキングストン・アポン・テムズの邸宅は、ビルとジル・ポープの自宅となり、過去の様々な記憶でジェリコをさいなむ。民間運営のブラックブッシュ空港ではハイムダールが幼いエマ・ポープに銃口を突き付け、クロイドン大学はビル・ポープがダッチマンをかくまう隠れ家や医療研究所、クウェーカー・ウェルズがジェリコを尋問するCIAの取調室となった。ジェリコが謎のダッフルバッグを探すシーンで使用されたのは、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院にあるアフリカ、アジア、中東研究専門の世界的学術図書館。ドーバー空軍基地の代わりに使用されたカーディフのロイヤル・エアー・フォース - セント・アサン空港では、100トンのエアバスA400輸送用航空機と、おびただしい数のC130ハーキュリーズ輸送用航空機が動員された。

世界的に名高いパインウッド・スタジオにはステージが組まれ、ビル・ポープの潜む地下室や潜水艦Uボート艦内、さらにはヘンソンがお気に入りと語るジェリコの独房として使用された。「ジェリコは、鎖のついた首輪で天井に繋がれている設定で、独房の設定と両立するのには苦労しました。ケヴィンは、鎖にぶら下がった状態で独房内を移動したがっていましたが、通常の独房では窮屈すぎます。結局、特別に警備が厳重な独房に収容されている設定に変更しました。天井を低くすることで、圧迫感のある狭さを強調するとともに、天井の中央に小窓を開けて光の入れ方を工夫しました。また、色使いや鉄製器具は、実在するアメリカの刑務所を参考にしています。こうした工夫がすべて一体となり、リアリティを生んでいるのでしょう」と、デザイナーは語った。感動的な最終シーンは、ドラマティックな砂丘と白い砂浜が恐怖に満ちたジェリコの過去を思い起こさせるケント海岸のキャンバー・サンズで撮影された。ヘンソンは、次のように締めくくる。「監督は、映画全体を通じてアクションと感動的な人間模様をバランスよく表現したと思います。監督も私も、はじめからヒューマンドラマを目指していましたからね」

本作で描かれる世界観について、ケヴィン・コスナーは次のようにコメントしている。「本作の舞台となったのは、非常にユニークな街。ロンドンは視覚的にエキサイティングな街で、昼であれ夜であれ、橋をひとつ渡るだけでも息を?むような感動を覚える。ロンドンだからこそ、このストーリーが効果的に表現できたと思う。」

ヴロメン監督も、ロンドンでの撮影が効果的であったことを認めつつ、最終的には荒廃した外面や視覚的なサプライズは二の次で、何よりも大切なのはジェリコの内面で起きる爆発的な変化なのだと強調する。「この映画には多くの見所がありますが、なかでも生まれて初めて人間らしい生き方に目覚めて行くジェリコの姿こそが、観客の共感を得られる要素だと思うんだ。」

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